育毛剤・AGA用語集:ヘアケラチンとは?

ケラチンとは髪の毛やツメに含まれるたんぱく質の一種です。中でも髪の毛を構成するケラチンをヘアケラチンと言います。

髪の毛の90%はケラチンからできており、ケラチンが不足すると、コシがなく弱々しい髪の毛となってしまいます。

ヘアケラチンと育毛の関係

ケラチンが不足してもAGAになることはない

最初に知っておきたい重要なことは、ケラチン自体はAGAの発症には関係がないことです。

ケラチンがひどく不足してしまうと、頭髪はもちろん、健康にも悪い影響が生じえますが、それがAGAにつながることはありません。他の記事でも書いていますが、AGAはあくまで悪玉男性ホルモンであるジヒドロテストステロンの作用で発症・進行するからです。

とは言え、すでにAGAによって薄毛が進行している場合は要注意です。

AGAによって髪の毛が薄くなった状態で、ケラチン不足によって髪の毛がダメージを受けてしまうと、さらに髪の毛が細く弱々しくなってしまいます。

すでにAGAとなり、薄毛対策を行っている場合には、ケラチン不足にならないように気をつけてください。

ケラチンの合成に必要なアミノ酸は規則正しい生活で十分に得られる

ヘアケラチンはたんぱく質の一種です。そして、たんぱく質は複数のアミノ酸から構成されます。

ヘアケラチンの合成に必要なアミノ酸を摂るために、サプリメントなどの特別な方法を使う必要はありません。一般的にバランスが良いと言われている食生活を送れば、十分なアミノ酸を摂取することができます。

健康的な方であるなら、肉類、魚、大豆、牛乳、イモ類などのたんぱく質を多く含む食品を十分に食べれば問題が起きることはないでしょう。

学校や仕事が忙しいなどの理由で健康的な食生活を送るのが難しいのであれば、サプリメントを利用しても良いかもしれません。

サプリメントを利用する場合は、特定のアミノ酸に特化したサプリを複数購入するのではなく、必要なアミノ酸をすべて含んだ総合型サプリメントがオススメです。

ヘアケラチンについてさらに詳しく

これからヘアケラチンについて詳しく説明します。適切な育毛を行うためには知っておいて欲しい内容ですが、時間がないという方は上記の内容さえしっかりと抑えてもらえれば大丈夫です。

ケラチンとは何か

そもそもケラチンとは何かというと、細胞骨格を構成するたんぱく質のひとつです。

細胞骨格には主に微小管、中間径フィラメント、アクチンフィラメントの3種類がありますが、ケラチンはこのうち上皮細胞の中間径フィラメントを構成します。

人間や動物の体毛や爪、動物の角や鱗などは、他の細胞とは異なり、角質化して固くなっています。これらは、上皮細胞が硬質ケラチンと呼ばれる中間径繊維で満たされて死に、硬化することによってできたものです。

髪の毛や爪はハサミなどで切っても痛くなく、また出血することもありませんが、これは髪の毛や爪が死んだ細胞だからです。逆に言えば、死んだ細胞を上手く使うことで体の一部をつくっているわけですね。

たんぱく質としてのケラチンの特徴は、その強靭さ。サイの角など、場合によっては骨よりも強靭なケラチンもあります。熱やたんぱく質分解酵素にも強く、非常に強いたんぱく質であると言えます。

その理由はケラチンを構成するアミノ酸の結合の仕方にあります。

ケラチンをつくるアミノ酸にシスチンと言うものがありますが、このシスチンはシステインというアミノ酸が二つ結合したものです。システインの結合は、二つのシステインがお互いの硫黄に結びつくことで起きます。

硫黄(sulfur)が二つ結びつくのでジスルフィド結合と呼ばれます。また、「シスチン結合」と呼ばれることもあります。

この結合は非常に強力で、水素結合やイオン結合と比較にならない結合力を持ちます。ケラチンが強靭なのは、システインがジスルフィド結合によってケラチンの主成分であるシスチンを構成するからです。

そのため、様々な種類のケラチンがある中で、シスチンの含有量が増えるほど強度が増すと言われています。

なお、髪の毛に含まれるアミノ酸は他にも水素結合、イオン結合、そしてペプチド結合で結びついています。ペプチド結合はアミノ酸が複数結合してたんぱく質(ポリペプチド)を構成する結合です。

ヘアケラチンとは何か

髪の毛は単一の組織からできているのではなく、繊維状の組織が束になることで構成されています。この線維の束を毛皮質(コルテックス)と言います。

コルテックスはそのままではバラバラになってしまうので、外側からしっかりと固定するのが毛表皮(キューティクル)です。

そしてコルテックスもキューティクルもほとんどがケラチンから構成されています。ケラチンはたんぱく質。

ということは、ケラチンは複数のアミノ酸が結合することでできています。数万のアミノ酸が結合してできたケラチンは一本のヒモのような状態になっています。このようなヒモ状のたんぱく質は「線維状たんぱく質」と呼ばれ、生物の肉体の構造を維持する役割を担うことが多いです。

先ほど書いたように、ケラチンはシスチンの含有量が増えると強度が増します。つまり、髪の毛の90%以上を占めるヘアケラチンも、シスチンが不足してしまうと、強度が減少してしまいます。その結果、コシがなく弱々しい髪の毛になってしまいます。

髪の毛をつくるアミノ酸は18種類

ケラチンは髪の毛の90%以上を占めるたんぱく質ですが、髪の毛は18種類のアミノ酸から構成されています。具体的には次のとおりです。

アミノ酸名含有率
シスチン15%
グルタミン酸14%
ロイシン10%
アルギニン酸9%
セリン8%
アスパラギン酸7%
スレオニン酸6%
プロリン5%
グリシン5%
チロシン5%
バリン4%
アラニン3%
フェニルアラニン3%
リジン2%
メチオニン1%
トリプトファン1%
ヒスチシン1%
ヒドロキシプリン1%

上の表の中でも特に重要なアミノ酸について見ましょう。

シスチン

シスチンはケラチンを構成する主成分です。システインというアミノ酸が二つ結合した構造をしています。シスチン自体はメチオニンというアミノ酸から合成することができるため、必須アミノ酸ではありません。

ちなみに髪の毛や爪を燃やすと臭いのは、先ほど書いたように、ジスルフィド結合によってできたシスチンが硫黄を含むからです。

グルタミン酸

体内で合成できるため、非必須アミノ酸です。海草類、特に昆布やシイタケに多く含まれます。

ケラチンを構成する以外では、利尿作用があることが知られています。具体的には、アンモニアをグルタミンに変え、対外に排出させます。

また、グルタミン酸と言えば、なんといってもうまみ成分ですよね。

ロイシン

筋肉を作り出すことで有名なアミノ酸の一つです(他はイソロイシンとバリン)。筋肉の合成と分解にかかわっています。

体内では合成できない必須アミノ酸で必要量も多いですが、肉や大豆などの食材に多く含まれているため、普通の食生活を送っていれば不足することはありません。

もし不足してしまうと、筋力が低下したり、疲れが抜けにくくなってしまいます。もちろん、髪の毛にもよくありません。

アルギニン酸

アルギニン酸は体内で合成できますが、その量が少ないため、食事などで摂取しないと不足しがちになってしまいます。そのため、準必須アミノ酸と呼ばれることもあります。

ケラチンを構成するほかは、血管拡張作用が知られています。血管拡張とくれば、頭皮の毛細血管の血流の改善にもつながってきそうですね。また、成長ホルモンの分泌にも関わっています。

セリン

セリンはスレオニンから合成できるため、必須アミノ酸ではありません。脳機能を活性化し、ストレス緩和や認知症の予防効果があると言われています。

また、保湿効果があり、肌の水分量を一定に保つ役割があります。皮ふの角質層では最も割合が多いアミノ酸と言われています。

育毛とヘアケラチンの関係まとめ

・ケラチンの量とAGAの発症は関係ない
・ただし、AGAで髪の毛が細くなっているときにケラチン不足になると、追い打ちになるかも
・バランスの良い食生活を送ればケラチンを構成するアミノ酸は摂取できる
・バランスの良い食生活が難しいときにはサプリメントに頼ってもいいかも

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