【AGAの都市伝説】現代ではAGAによる薄毛・ハゲが増えているって本当?

食生活が欧米化したから薄毛になる人が増えている、あるいはストレス社会になったから薄毛が増えている…育毛関連の本やコマーシャルを見ると、現代ではAGAによって薄毛になる人が増えたとの記述があります。

これって本当なのでしょうか?検証してみました。

結論:AGAによる薄毛は特別に増えているとは言えない

結論から言ってしまえば、現代はAGAになる人が増えているという説は誤りと言えます。なぜ誤りなのかは、以下の二つの理由から説明できます。

過去に行われた薄毛に関する調査

日本人でAGAになる人の割合を調べた大規模な統計調査は行われていませんが、過去に2度、大きなアンケート調査が行われています。1981年に札幌鉄道病院皮膚科の高島医師が行った調査と、2004年に板見医師が行った調査です。

81年の調査では、18歳から96歳までの1726人を対象とし、AGAの発症率は32%となっています。また、04年の調査では、20歳から6509人を対象とし、AGAの発症率は29%となっています。

二つの調査を比較したとき、30代でAGAを発症している人の割合が81年では12%なのに、04年では20.5%に増加しています。この点は別に検討する必要がありますが、少なくとも全年齢層で比較した場合、どちらも30%前後と大きな差異はありません。

AGAによって薄毛を引き起こす原因は男性ホルモンと遺伝

現代では過去よりもAGAが増えている原因として、食生活の欧米化とストレス社会化という二つが挙げられています。

しかし、AGAによって薄毛になるのは、主として男性ホルモンと遺伝的要因によってです。

具体的に言えば、男性ホルモンのテストステロンが5αリダクターゼによってジヒドロテストステロンに変換され、ジヒドロステロンがアンドロゲン受容体(男性ホルモンレセプター)と結合し、毛乳頭細胞の核内に取り込まれることで、髪の毛の成長を阻害するシグナルを発します。

そして、5αリダクターゼの活性レベルや、アンドロゲン受容体のジヒドロテストステロンに対する感受性などは遺伝によって決まります。

従って、肉食中心の食生活の欧米化は、AGAの増加につながるとは考えられません。おそらく、ヨーロッパ系人種ではAGAになって若くして薄毛になる人が多いことからこのような説が生まれたのでしょう。

また、円形脱毛症ではストレスが脱毛を引き起こすスイッチとなることが知られていますが、AGAではストレスが直接の原因となるわけでありません。

ストレス社会になったことが薄毛の増加につながったという説は、円形脱毛症とAGAによる脱毛を混同している可能性があります。

都市伝説に惑わされず正しい知識で適切な対策を

AGAに関して一般的に言われている説の中には、科学的に明白に誤りと言えるものもあります。誤った説を信じて薄毛対策を行ってしまうと、余計な時間とお金を使ってしまうだけでなく、薄毛を悪化させてしまうリスクもあります。

一部の育毛サロンや育毛サロンでは、未だに誤った説を使って宣伝を行っているところもあります。宣伝などで正しい情報だけを伝えているかどうかは、そのメーカーや会社が信頼できるかどうかの一つの目安にもなります。

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